募集の実在確認(2026年7月18日時点)
アンドパッドのFDE募集は、HRMOS採用ページ上の公開求人「Forward Deployed Engineer(FDE)」(2025年12月18日掲載)として確認できます(当サイト確認日: 2026年7月18日)。求人票は冒頭でFDEを「顧客企業に深く入り込み、ソフトウェアエンジニアリング、ビジネス開発、カスタマーサクセスを統合的に実行する、次世代の技術専門家」と定義しています。
事業文脈: 建設業を、AIで再発明する「ANDPAD Stellarc」
募集背景として求人票に明記されているのは、建設業特化型AIプロジェクト「ANDPAD Stellarc(アンドパッド・ステラーク)」の始動です。アンドパッドの武器は、業界トップクラスのシェアに裏打ちされた膨大な「建設現場のデータ」と、現場と向き合い続けてきた「業務知見」。このアセットで、レガシーシステムと複雑な商習慣が絡み合う建設産業の構造をAIで解きほぐし、再構築することを掲げています。
興味深いのは、求人票自身がFDEという職種の由来を語っている点です——建設業界は深刻な労働力不足と「2024年問題」に直面し、AIによる生産性向上は待ったなし。しかし「どれほど最先端のAIモデルであっても、それが現場の複雑な業務フローやレガシーシステムと噛み合わなければ、社会的な価値はゼロに等しい」。OpenAIやPalantirがFDEを重要視しているのは「技術と現場の溝」を埋めることがDXの成否を握る鍵だからだ、と明記されています。Palantir型のFDEを、建設という「ノンデスクワーカー産業」に持ち込む試みです。
仕事内容: 技術者であり、コンサルタントであり、事業家
求人票は「あなたは技術者であり、コンサルタントであり、事業家です」と書き出し、業務内容を3つに整理しています。
- 技術的最適解のプロデュース: 顧客の複雑なシステム環境や業務フローを解析し、AIが最もインパクトを出す「勘所」を特定・設計する
- ビジネスとエンジニアリングの翻訳: 「何ができるか(技術)」と「何をすべきか(ビジネス)」のギャップを埋め、実現可能なロードマップを描く
- 現場起点のプロダクト進化: 現場の最前線で掴んだ「一次情報」を開発チームへフィードバックし、次世代プロダクトを進化させる
顧客の組織・現場(Forward)に入り込み、技術的知見を武器に課題解決(Deploy)をリードし、「産業変革のラストワンマイルを完遂するキーマン」としての活躍が期待されています。現場からのフィードバックがプロダクトを進化させるループは、FDEとはで解説したFDEの中核機能です。
募集要項の要点(求人票より転記)
| 項目 | 内容(2026年7月18日確認) |
|---|---|
| 給与 | 非公開(経験・能力等に応じて個別に決定。固定時間外労働手当 月45時間分を含む。昇給年2回・賞与年2回) |
| 雇用形態 | 正社員(試用期間3ヶ月・延長の場合3〜6ヶ月) |
| 勤務地 | 東京本社(港区三田・住友不動産東京三田ガーデンタワー37F)。フルリモート応相談 |
| 勤務体系 | 10:00〜19:00 フレックス制(コアタイム11:00〜15:00) |
| 必須要件 | ITソリューションのプリセールス、導入コンサルティング、またはシステムエンジニアとしての実務経験/「コードが読める/書ける」技術リテラシー(アーキテクチャ設計やAPI連携の勘所・技術的制約をビジネス価値へ変換する翻訳能力)/「動くもの」で合意を取るプロトタイピング思考のコミュニケーション力 |
| 歓迎条件 | 開発エンジニアとしてのバックグラウンド(言語不問)/Python等を用いた業務ハックやデータ処理の実経験/建設・製造・物流など「ノンデスクワーカー」領域でのDXプロジェクト経験/ERP刷新や基幹システム連携など大規模システム導入のPM/PL経験 |
※開発エンジニア経験が「歓迎」側にある点が特徴で、プリセールス・導入コンサル・SE出身者に間口が開かれています。エンジニア以外からの参入経路はFDEになるにはで、給与が公開されている他社求人との比較はFDEの年収で解説しています。
求める人物像: 現場に「真実」があると信じられるか
求人票の「求める人物像」には、技術へのリスペクトを持ちつつあくまで「顧客の課題解決」にコミットできること、会議室だけでなく現場の最前線にこそ「真実」があると信じ、足を運べること(Forward Deploymentの精神)、未知の領域に自ら道を切り拓く「冒険者」気質、が挙げられています。建設現場という物理的な「現場」を持つ産業だけに、Forward=前線に出る、というFDEの語義が最も文字通りに問われるポジションです。
FDE Outlook: 「業界特化SaaS×FDE」という第三の型
今見えていること: 外資AI企業(Palantir・OpenAI)、国内AIプラットフォーム企業(エクサウィザーズ・LayerX)に続き、業界特化SaaSのアンドパッドがFDEを置きました。汎用AIではなく「建設業の膨大な現場データ」を武器にする点、エンジニア以外にも間口を開く要件設定が特徴です。
今後の見立て: 建設・物流・医療など、ドメイン知識の壁が高い業界特化SaaSほど「技術と現場の溝」は深く、FDE型職種の必要性は高いはずです。アンドパッドの事例が成果を出せば、バーティカルSaaS各社への波及が予想されます(当サイトのFDE求人ウォッチ(毎週更新)で定点観測を続けます)。